椎間板ヘルニアのリスクとなる歪みのパターン

ここでは椎間板ヘルニアの方の典型的な骨格のタイプ、歪みのパターンを取り上げてみたいと思います。頚椎、腰椎ともに椎間板ヘルニアの方には、骨格的な歪みの特徴は共通している部分が多いので、個別にではなく同時に進めていきたいと思います。
丸い背中と左右の歪みの組み合わせ、これがおそらく最も典型的な椎間板ヘルニアの方の姿勢パターンです。まずは丸い背中から取り上げてみましょう。

丸い背中

人間の背骨は横から見た時に通常はS字型のような、なめらかな湾曲があります。
分かりやすく言えば、頚椎は前へ、胸椎は後ろへ、そして腰椎は再び前へカーブします。背中は胸椎にあたりますが、この後ろ向きのカーブが大きい、あるいは距離が長い、または角度が強すぎたりすると、頚椎や腰椎の椎間板に間接的に大きなストレスを与えます。

通常のS字カーブ
図1 通常のS字カーブ
図2 丸い背中

頚椎に関して言えばイメージしやすいのではないでしょうか?私たちは背中が丸いからといって、そのまま下を向いたまま生活するわけにはいきませんから、頭を持ち上げて目線は前に保とうとします。

図3 過度の湾曲と通常の湾曲

つまり背中が丸い程、頚椎の前カーブは相対的に強くなってしまいます。良い姿勢の人に例えれば、ずっと少し上を向いているような状態になってしまう訳です。当然これは椎間板にはかなりきびしい環境となります。

腰椎に関して言えば、丸い背中との組み合わせはふたつのパターンがあります。ひとつ目は丸い背中がそのまま腰に移行してしまったようなタイプです。すでに挙げた図2「丸い背中」の画像をご覧ください。この場合は本来あるべき腰椎の前カーブが失われています。
ふたつ目のタイプ、下の図4では逆に丸い背中とのバランスをとるために腰椎のカーブが強くなり過ぎてしまう、あるいは短い距離で前カーブを作るために椎間板に大きなストレスを与えてしまいます。

図4 過度の腰椎の湾曲

以上が丸い背中、つまり大きな胸椎の後湾がもたらす骨格的ストレスのパターンですが、実はこれだけでも充分に椎間板ヘルニアを発症する原因となります。しかし典型的な椎間板ヘルニアの患者様はこれに加えて左右の歪みも持っていらっしゃる事がほとんどです。

左右の歪み

丸い背中は体を横から見た時の、言わば前後のゆがみですが、左右のゆがみとはつまり体を正面、あるいは真後ろから見た時のゆがみです。

図5 左右の歪み

丸い背中にこの左右のゆがみが組み合わさる事で、椎間板にかかるストレスは跳ね上がってしまいます。理屈はとても簡単です。前後の歪みのみであれば、ひとつの椎間板に対して少なくとも左右のバランスに関しては均等に負荷がかかります。しかし左右の歪みが組み合わさることで、左右どちらかにより大きな負荷がかる結果になってしまうからです。

ちなみに頚椎の骨は7個、腰椎は5個ありますが、椎間板ヘルニアはいずれも下部の椎間板に起こりやすい傾向があります。この部分はもともと構造的に負荷がかかりやすい場所ですので、姿勢の良い健康な人であっても、他の椎間板よりは劣化が早く起こりがちです。特に無理をせず、普通に生活していたとしてもです。

それを思えば、その上に骨格的な問題や歪み、日々の体の使い方などで物理的ストレスが上乗せされてしまえば、椎間板が破綻するのも無理はありません。

治療においては当然、この椎間板に無用な負荷を上乗せしている要素を取り除くことが第一目的となります。

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